【七つの箱 Episode 6〜真那】傷があっても、価値は消えない|ナナハコ スピンオフボイスドラマ

傷があっても、価値は消えない。|女優の卵・真那とアウトレット家具

東京で演劇を学ぶため、一人暮らしを始める23歳の真那。
勉強とアルバイトを掛け持ちする生活。
だから、新生活の家具はできるだけ安く揃えたい。
「アウトレットでいいから。」
でも真那は、アウトレット家具について少し誤解していました。
聖夜から教えられたのは、型落ちだったり、小さな傷があったりしても、新品であり、時にはなかなか出会えないレアな家具もあるということ。
「宝探しするような感覚で選んでみませんか」
その言葉を聞いた真那は、アウトレット家具とこれからの自分を重ねます。
傷ついても、価値はなくならない。
時が経っても、自分らしさを失わない。夢のスタートラインに立つ一人の女性を描いた物語です・・・

【ペルソナ】※舞台設定はインテリアショップ『ナナハコ』
・真那(まきな:23歳/CV:久野はるな)=東京で演劇の勉強とバイトをかけもちする女優の卵
・輝李(えり:14歳/CV:坂田月菜)=高校進学で両親と対立している中学生
・聖夜(いぶ:31歳/CV:山﨑るい)=家具ショップで働くインテリアコーディネーター

【真那】
「おっと、危ない!」

【輝李】
「あ、ごめんなさい!」

【真那】
「気をつけてね」

【輝李】
「はい!すみませんでした!」

【真那】
インテリアショップ『ナナハコ』の入口。
走ってくる少女とニアミスした。
急いでたけど、顔は笑ってたな。
なにかいいことあったのか・・・

【聖夜】
「いらっしゃいませ」

【真那】
「あ、どうも」

【聖夜】
「なにか、お探しですか?」

【真那】
「あ、はい。家具一式。アウトレットでいいから」

【聖夜】
「アウトレット?」

【真那】
「ええ。
東京に一人暮らしするんで、できるだけ安くあげたいんです」

【聖夜】
「一人暮らし?それは大変ですね」

【真那】
「そうなんです。
だからユーズドでもいいので・・」

【聖夜】
「ここに、ユーズドの家具はないですよ」

【真那】
「え?
じゃあ、ないのか、アウトレット家具は」

【聖夜】
「いいえ。たくさんありますよ。
でも、ここにあるアウトレット家具は、ユーズドじゃありません」

【真那】
「え?じゃあ・・・」

【聖夜】
「型落ちの商品とか、よく見ないとわからないような小さな傷ありとか。
でも、ぜんぶ新品です」

【真那】
「うっそ〜!?
知らなかったわ」

【聖夜】
「確かにお値段はリーズナブルですけど、
なかなか手に入らないレアものとかもありますよ」

【真那】
「そうなんだ・・・」

【聖夜】
「よければ、宝探しするような感覚で選んでみませんか」

【真那】
「そっか〜。すごいな・・・
時が経っても錆びない心で、少しくらい傷ついてもめげない。
なんか、これから自分が目指すところと似ているかも・・・」

【聖夜】
「え・・・?」

【真那】
「あ、いや・・・実は私・・女優の卵なんです」

【聖夜】
「女優さん?すごい・・・」

【真那】
「いえいえ、まだまだ駆け出しにも届かない勉強中です。
これから東京で一人暮らしして、演劇の勉強とバイトをかけもちするんで・・・」

【聖夜】
「そうなんですか・・・大変そうですね・・・」

【真那】
「はい、でも自分で選んだ道だから」

【聖夜】
「今日はせっかくご来店いただいたので、
インテリアコーディネーターの私が最高のアウトレット家具を
ご紹介しますね」

【真那】
「ありがとうございます!」

【聖夜】
「がんばってください!」

【真那】
こんな”縁”ってのもあるんだな。
だけど、知らなかったな。

アウトレット、って言葉。
使い方に気をつけなくっちゃ。

これから、どれだけキャリアを重ねていっても
使い古された演技には絶対ならない。
どんなに傷つくことがあっても、私は負けない。

女優。

目標は、手が届かないほど遠くても、
それが私のゴールであり、スタート地点なんだから。

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